先月(2012年4月16日)、経団連より、「グローバルJAPAN~2050年 シミュレーションと総合戦略」が提起されました。
同報告書では、日本の財政状態や世界経済の状況を2050年までシミュレーションし、その調査からわが国の課題や総合戦略が検討されています。それらの内容は、企業経営、特に中長期にわたる戦略策定にあたる際の未来予測においての一つの見方が提供されているという点で有益です。
報告書の最大の問題意識は、
①日本経済が「失われた20年」と言われるように、名目GDPが20年前の水準に止まり停滞を続ける一方で、GDP比200%に達する政府債務、長期的なエネルギー問題など、取り組むべき課題が山積していること、
②今後、世界の先陣を切って人口減少が進み、経済社会全体に甚大なインパクトを及ぼすことが避けられない、
という点にあります。
そして、「いま改革に着手せず、現状を放置すれば、わが国は先進国としての地位から転落するおそれすらある」という危機感とともに、我が国が21世紀の成長センターであるアジア太平洋地域の中心という好立地にあることから、「危機克服のチャンス」が目の前に存在していることも、合わせて強調されています。
内容については、後日ご紹介させていただきます。
報告書は、経団連のホームページ(http://www.keidanren.or.jp/)に一般に公開されておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひご覧ください。